ファッション

金のお手入れは?K10・K18など「K」の意味と共に紹介【ファッション豆知識シリーズ】

2022年10月20日

 金のアクセサリーは憧れはあるものの、お手入れ方法もイマイチ分からず手を出しづらい人も多いのではないでしょうか。金という素材の特性に加え、簡単なお手入れ方法を現役洋服屋の個人的な視点で解説していきます。

素材の王様「金」

 すべての頂点といってもいい「金」。高級品であるのは言わずもがな、オリンピックの一位も金メダル、子供たちも大好き金ぴか。子供から大人までこの金属、この色に魅了されていると言っていいでしょう。

 そんな金の金属の特徴は、「錆などの変化に強く、柔らかい」こと。

 シルバーは大気に触れていると化学反応を起こしてしまい、黒ずみが徐々に発生していくのですが、金に関しては化学物質との反応をかなり起こしづらいので、錆びることもなく、黒ずみも発生しません。つまり恒久的に保存ができ、資産価値としてもキープすることができるのです。

 また、柔らかい特徴のおかげで、金箔などへの加工も可能になり、様々なシーンで活用されています。ただ、この柔らかさが金属として大きなデメリットでもあり、アクセサリーとしては壊れやすいし、傷もつきやすくなってしまいます。そうしたデメリットを補うために他の金属を含有させた金も出回っており。一般的にK22、K18、などと言われるものなのです。

金の品位とは?K表記の意味

 一般的に純金と言われる金100%は「K24」と表記されます。金の純度によって表記方法が変わってくるのですが、24分の22が金のもの(24分の2が他の金属)は「K22」、24分の18が金のものは「K22」といった表記になります。一般的には金の含有量が多いほうが高級にはなのですが、アクセサリーで考えると金の含有量が多いほうが弱さが際立ってしまう。

 じゃあアクセサリーでは金の含有量が少ないほうがいいのか?これがそうとも言い切れないのです。

 金の含有量が少ないということは、シルバーなどの他の金属の含有量が増えることになります。つまり、金の大きなメリットである「錆びない」という特徴が薄くなり、汚れに弱くなってしまうのです。純金であれば細かいお手入れが省かれますが、傷や破損に注意が必要、K18やK10のアクセサリーに関しては丈夫なのですが、お手入れが必要です。

K18やK10のお手入れ

 ではシルバーのように磨けば良いのか。これは要注意。なぜなら、金は傷つきやすいから。一般的にシルバー磨きのような「磨く」作業ができる布というのは研磨剤が入っています。歯磨き粉をイメージいただけるとわかりやすいですね。柔らかい金を研磨剤で磨くというのは、黒ずみは消えるかもしれないですが、油断すると本体の金を傷だらけにしていることにもなります。ではどうするのか。

 基本は柔らかい布で拭いてメンテナンスするのがオススメです。汚れを取るのではなく、汚れが沈着しないよう日々のメンテナンスをすることが一番の効果的な方法ということですね。

 一方でどうしても付いてしまった汚れが落ちないこともありますよね。そういったときにこういった商品もあるのでオススメ。

  • 金専用の研磨布

 研磨剤が入った布ではあるのですが、金専用の布のため強く磨かない限りそこまで傷の心配はありません。メッキの商品に関しては研磨剤がメッキを剝がしてしまうことがあるため要注意。

  • アンモニア系のクリーナー

 アンモニア系のクリーナーも金の汚れ除去に適しているのでオススメ。

まとめ

 金は決して安くない金属のため、アクセサリーとしてせっかく購入したのであれば長く使いたいですよね。お手入れも適切にすることで、一生モノとして愛着をもって使えるアクセサリーになるはず。

 自分も金のネックレスを持っていますが、それを身に着けるとシュッと身がしまる気分になります。テンションや気分を変えてくれるアイテムとしても個人的にオススメですので、末永くお付き合いできるようお手入れも適切に行っていきましょう。

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